山王様の 子授け
昔も今も、子孫繁栄は多くの人の変わらぬ願い。子供は何ものにも勝る宝といいます。 日枝神社の御祭神「大山咋神様(おおやまくいのかみさま)」は生成化育の御神徳で知られ、『山城國風土記』には 「・・・玉依日賣、石河の瀬見の小川のほとりに遊びせす時に、丹塗矢、川上より流れ下りき。すなわち取りて床の邊に挿置きしかば、遂に感(かま)け孕(はら)みて、男子を生み給ひき・・・」 と記される通り、玉依日賣が川上から流れてきた丹塗の矢を持ち帰り、それを寝床に置くと子を宿したと伝えられます。この丹塗の矢は大山咋神様の化身であり、大山咋神様が子授の御神徳をお示しになった物語として知られます。
また、相殿の木花佐久夜比売命(このはなさくやひめ)も子授けの御神徳で知られ、『古事記』には 「・・・木花佐久夜比売一宿哉妊・・・」 と記される通り、木花佐久夜比売が一夜にして懐妊したと伝えられています。 さらに、「・・・無戸八尋伝入其殿内以土塗塞而方産時以火著其殿而産也・・・」戸のない広大な御殿を作り、その中に入り壁土を塗って塞ぎ、まさに産まれようとしたときに御殿に火を着け、そして産み終えた事から安産の御神徳でも知られています。 日本橋日枝神社では子授けに御神徳のある神様を二柱お祀りしています。